大腸ポリープ切除

大腸ポリープは自覚症状のないものが多いですが、肛門付近にポリープができると血便、粘血便が出ることがあります。更に、ポリープが巨大な場合は便が通る道が狭窄することによって、腹痛・腹部膨満感・排便異常などの症状が現れます。

良性腫瘍である、腺腫と呼ばれる大腸粘膜の細胞が増殖したものが大腸ポリープです。長期間放置することでがん化することがあるため、前がん病変と言われています。前がん病変である大腸ポリープを切除することで、大腸がんを発症させることの予防になります。また、大腸ポリープができやすい箇所は肛門付近の直腸とS状結腸であり、更に盲腸までの大腸全域にも発生する可能性があります。

大腸ポリープの発症リスクが高い方は、男性・40歳以上・肥満体型・糖尿病・高脂血症・親族に大腸がん、大腸ポリープの罹患歴がある方・潰瘍性大腸炎である方とされています。更に、喫煙・飲酒・加工肉や赤み肉をよく召し上がる方も含まれます。治療を終えていても、患者様ご自身が大腸がん・大腸ポリープの罹患歴がある場合は、新たな大腸ポリープを発症しやすくなります。

大腸ポリープは検査中に発見された場合、観察モードを切り替えて丁寧に観察します。切除が必要と医師が判断した時にはその場で切除を行います。大腸ポリープ切除後は、1週間程食事・生活に制限が出ますが、日帰りで入院の必要なく検査翌日からは通常通りの生活に近い状態で過ごすことが可能です。ただし、大腸ポリープの数・大きさ次第では、入院にて切除を行うことが望ましい場合もあります。その際は、当院と連携している高度医療機関をご紹介いたします。

大腸カメラ

切除する際、内視鏡スコープの先端からスネアと呼ばれるワイヤー状の器具を大腸ポリープに引っかけることで切除が可能となります。切除できたポリープは病理検査を行い、確定診断を行います。

検査当日は、消化しやすい白粥・素うどん・豆腐・ゼリー・ヨーグルト・プリンなどを召し上がるようにしてください。翌日になって腹痛・出血が起こっていないか確認してから、1週間程度ゆっくり時間をかけて消化の良い物から通常食に戻しましょう。唐辛子などの香辛料や刺激物は、検査終了後1週間は控えるようにしましょう。

保険会社・契約内容によって異なりますが、民間の生命保険・入院保険にご加入であれば手術給付金を受け取れることがあります。保険会社指定の必要書類は、医師が記入しますが、書類作成までにお時間をいただきます。診断書作成に当たっては、料金が別途発生します。書類の詳しいことに関しては、ご加入されている保険会社までお問い合わせください。